【生命科学】接合【用語解説】

生命科学

接合(conjugation)とは、細菌が遺伝物質を交換する一種の生殖行為のことであり、一般的には、Fプラスミドを有する細菌(F+細菌)からFプラスミドを持たない細菌(F-細菌)へFプラスミドが移行することを指します。この接合により、異なる遺伝情報を持つ細菌同士が新たな遺伝情報を持つことが可能となり、その結果として進化や適応が促進されます。

薬剤耐性化との関連

抗生物質耐性を持つ細菌が、その耐性を持たない細菌に伝えることで、新たに抗生物質耐性を持つ細菌が増加する可能性があります。

このように、接合による遺伝情報の交換は、細菌の適応能力の向上だけでなく、感染症の拡大や耐性菌の増加といった問題を引き起こす可能性があります。

応用

この接合の現象は、形質転換形質導入といった遺伝子工学の技術にも応用されています。

形質転換形質導入により、遺伝子の導入や置換が可能となり、これによって微生物を改良することが可能となります。

参考書籍

バイオ実験基本セット

バイオ実験イラストレイテッド

生命科学基礎セット

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