【生命科学】細菌人工染色体【用語解説】

生命科学

細菌人工染色体Bacterial Artificial Chromosome、BAC)は、細菌(特に大腸菌)を宿主とした、比較的大きな大きさ(100~300 kb)のヒトなどのゲノムDNA断片をクローニングするためのベクターの一つです。

構造および具体例

BACFプラスミド複製分配に関与する遺伝子が組み込まれたプラスミドベクターです。

既知のBACとしては、F因子を基にしたpBAC、pCYPAC、pBeloBAC、pECBACなどがあります。

応用

BACは、一度に大きな遺伝子断片を扱うことが可能で、ヒトゲノムなどのゲノムライブラリーの作製に利用されています。

実験手順

解析手順

プラスミドとの比較

プラスミドは、細菌酵母などの細胞に自然に存在する小さな環状のDNA分子で、その自己複製能力を利用した遺伝子導入装置として広く使われています。

ただし、プラスミドはその大きさの制約から、あまり大きな遺伝子断片は扱えません。長くても5kb程度です。

コスミドとの比較

コスミドベクターは、プラスミドウイルスバクテリオファージ)の特性を組み合わせたもので、より大きな遺伝子断片(約55kb)を扱うことができます。

参考書籍

バイオ実験基本セット

バイオ実験イラストレイテッド

生命科学基礎セット

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